Red aphrodisiac nuts -2-


か弱きレディたちを守る配置は完璧のはず。
なんせ敵は、常日頃無駄に体を鍛えるしか能のないアホ剣豪だ。
船番には一番役に立たなさそうなウソップを置き、不本意ながら一番役に立つ大食らいのルフィをナミたちの部屋の入り口前に置いた。
チョッパーは男部屋からの進入を防ぐため、男部屋に待機させている。
褒美におかずを増やすと約束したからルフィが眠ることはないだろう。
(ま、念のためだな…)
サンジはラウンジの扉に寄りかかり、室内でダンベルを振り回すゾロを凝視していた。
奴が発情したとき、一番初めに食い止める役目を自ら担い、ラウンジでゾロを見張っている。
発情しようとしなかろうと負ける気はしない。
ルフィたちは万が一の保険のようなものだ。
(……ナミさんとロビンちゃんのために俺が食い止める)
か弱きレディを守るのが自分の役目だと、成り行きを聞いた二人の怯える様子を見てそう思った。
絶対に守ると決めた。
だからゾロをこの部屋から外に出すわけにはいかない。
燻らせた紫煙の先にいる男の一挙一動を見逃さないため、サンジはじっとゾロを見つめ続けていた。
「おい」
背を向けているゾロが顔だけをサンジに向けて言う。
「あ?」
サンジは眉間に深いシワを刻んだ険しい表情で、鋭い眼光を向けて睨むゾロを見た。
まるで親の敵でも見るような目付きだな、などと今の状況に合わない呑気なことをつい考えてしまった。
一向に効力を見せないゾロに対して、たぶんまだ余裕みたいなものがサンジの中にあったのだろう。
「何かこの部屋あちーぞ」
テメーが無駄に体を動かしてるからだろうと悪態を吐こうとして、サンジはハタと口を噤む。
「おい、クソまりも。どんなふうに暑いんだ?」
さらに眉間を険しく寄せたサンジの問いに、ゾロは着ていた服を上半身だけ脱いで、ほんの少しだけ考えるような素振りを見せる。
「わかんねぇ。けど、中からあちーかもな」
ゾロが何気なく吐いた言葉にサンジは慌てて吸っていたタバコを揉み消した。
ついに来た。
繰り広げる会話こそいつもとなんら変わらない呑気なものだが、明らかにゾロの体は変調を見せている。
はっきり言ってサンジはこれっぽっちも暑くない。
外は未だに粉砂糖のような小さな雪を空から落としている。メリー号だって真っ白だ。
外の窓枠には雪が積もって、景色が半分ほどしか見えない。
冬島に停泊しているのだ。お世辞にだって暑いとは言えない。
「なんか…クラクラしやがる」
頭痛を抑えるような格好で右手をこめかみ辺りに添えたゾロが、不機嫌な顔をサンジに向けて舌打ちをした。
再び見せた兆候に、舌打ちをされて一瞬イラついたサンジの思考はフッと一瞬で吹っ飛んだ。
暑くてクラクラする。
もう決定的だと言ってもいいだろう。
赤い実の効力がゾロの中でジワジワと侵食し始めているのだ。
あとどれくらいで我を忘れるほど、本能を剥き出しにするのだろう。
守れなければ、とサンジは背後にある扉をゾロの視界から無意識に隠していた。
「クソっ……」
呻きのような声を漏らし、ゾロはおぼつかない足取りでサンジが死守する扉と反対側の壁に寄りかかり、そのままズルズルと頭を抱え込むようにしゃがみ込む。
「テメー目覚めんじゃねーぞ」
荒い息を吐くゾロにサンジは緊迫した声で呼びかけた。
まだ意識は正常か。それを確かめたかったのだ。
「わかってる。話かけんな、クソコック」
ハァハァと荒い呼吸を繰り返し、ゾロは苦しそうに悪態を吐く。
まだ意識は本能に乗っ取られていないらしいと安堵するも、それが限界に近づいているのは目に見えて明らかだった。
苦しそうなゾロの呼吸。
しゃがみ込んだ本当の理由。
何かに抗おうと懸命に抵抗する理性。
(……苦しい…だろうか……)
下半身に持った熱がゾロの理性を蝕んでいく。
同じ男だから、サンジにはその辛さが痛いほどわかった。
けれど。
(…許すわけにはいかねぇ……)
懸命に呼吸を整えようとする未来の大剣豪をサンジは目を細めて見つめた。
「…最強を目指す男がこんなところで本能に負けんじゃねぇぞ。堪えろ、ゾロ」
小さく呟くサンジの的外れたエールにゾロの体がピクリと反応を示す。
俯き頭を押さえ込んでいた顔がゆっくりと持ち上がり、サンジを捉える。
「っ……!」
その目と視線を交差した瞬間――――。
サンジは確かな怯えを感じて息を呑む。
血走った薄暗い瞳には獰猛さが宿り、獲物を狙う狼のような視線をサンジに向けていた。
やばい。
サンジの脳裏を掠めたのはその一言だけ。
やばいなんて始めからわかっていたのに、ゾロの狂ったような双眸を見た途端、自分の考えが甘かったのだと無意識のうちに悟っていた。
ナミとロビンの部屋の入り口にルフィを設置したのは正解だったと、ジワリと浮き出た汗を拭いながら思う。
数百メートル離れた距離にいる男との視線の交差は、瞬きという予断さえ許されないほど緊迫していた。
ゾロがまだ正気なのかさえわからない。
今目の前にいる男は本能に占拠された野獣なのだろうか。
サンジがごくりと息を呑む。
それを合図にしたかのようなタイミングで、ゾロは視線をサンジにねめつけたまま、のそりとその場を立ち上がった。
汗ばむ体の中心にはゾロの欲望が苦しそうに主張していた。
(……来たら蹴り倒す。それだけだ………)
妙な緊張感を払拭するように、サンジはゆっくりと近づいてくるゾロの歩数を数え、蹴るタイミングを見計らう。

1、2、3。1、2、3……。
確実に近づいてくる相手が自分の間合いに入るタイミングを慎重に数える。
1、2、3、1、2――――――。
「―――――ぐっ!」
ゾロの足元ばかりに気を取られていたサンジの不意を付くように、ゆっくりだったゾロの歩みが急に速くなる。
サンジがそれに気が付いた時にはもう遅く、人間離れした速度で詰め寄ったゾロの腕に首を押さえつけられ、守っていたはずの扉にしたたか背中を打ち付けていた。
打ち付けた背と咽喉を襲う圧迫感に咳き込み、涙目になったサンジの深い青色の瞳を血走ったゾロの瞳が覗き込む。
「クソコック」
荒い息で呼ぶ声に、サンジは置かれている状況を忘れホッと安堵する。
まだサンジを認識出来るくらいの理性が残っているのだと。
今のうちに華麗なミラクルシュートを決めて、ゾロには気を失って貰えば良いんじゃないかとかなり的外れな考えが浮かぶ。
緊迫した状況下で浮かんだ駄作的名案をゾロに伝えようと口を開こうとした時。
「やらせろ」
ゾロの口から我を疑ってしまうような台詞を聞いた。
「は?な、何言ってやがる」
上ずる声で自分を押さえつける男を引きつる笑みで見上げるが、ゾロの表情は険しくサンジを見つめている。
聞き間違えか。
じゃなければ、ゾロは男女の区別さえ付かないほど我を忘れてしまったということか。
けれどもし今のゾロの立場が自分だったなら、男と女の区別も付かなくなるなんて思えない。
だとしたらやっぱり。
(…聞き間違え、だよな……)
自分に言い聞かすようにココロで呟くと、サンジはもう一度充血したゾロに視線を合わせた。
「悪ぃ、聞き間違っ………」
「俺の理性がまだ残ってるうちに、テメーを抱かせろ」
はっきりと聞こえた言葉にサンジはごくりとツバを飲み込んだ。動いた咽喉がそこを掴んだままの熱い手に触れ、体がカッと熱くなる。
「テ、テメー何言ってやがるっ!」
吼えるように叫ぶサンジから視線を逸らすことなく、ゾロは掴んでいたサンジの咽喉から手を離した。
血走った瞳の奥に一瞬冷静さが戻る。
「俺はまだ正気だ。こんくらいどってことねぇ。だがよ、えらく眠い。眠すぎて今にも意識がぶっ飛びそうだ」
「何言ってやがる…」
押さえ込まれていた咽喉を不機嫌に擦りながら、サンジはキッとゾロを睨み付けた。
絡まった視線の先の男の目に、獰猛さが宿る。
「俺が寝ちまったらこの体はたぶん勝手に動く。勝手に動いちまった後の補償は出来ねぇ。だから―――」
バンッ、と大きな音が鳴る。
サンジは目を見開いたまま耳元で鳴ったその音に身動き一つ出来なかった。
サンジの体を囲むようにゾロが両手を壁に付けている。
触れ合ってしまいそうなほどの至近距離で、ゾロが浅い呼吸を繰り返す。
獰猛な光を宿した瞳は、瞬きすら忘れてサンジをじっと見据えていた。
「やらせろ」
唸るように囁いて。
呆気にかられたサンジの間抜けに開いた唇に噛み付いた。

「・・・っ!」
話の展開の速さについて行けず不意を付かれたサンジの口内をゾロの舌が生き物のように蹂躙する。
歯列をなぞり、奥に逃げようとするサンジの舌を無理やり捉え強く吸う。
いつの間にか逃げられないようにサンジの丸い後頭部を掴んだゾロが更に密着させようと腰に手を回しその痩身を引き寄せる。
ろくな抵抗が出来ないまま翻弄されてすっぽりとゾロの腕の中に納まっている。
抵抗しようと両手で無駄に鍛えられた筋肉質な胸を押すが、硬い身体はピクリとも動かない。
押し返そうと力を込めると逆に更に強く抱きしめられた。
「っ!」
密着する身体に押し付けられた熱い高ぶり。
サンジは未だに口内を蹂躙し続けるゾロのキスから逃れようと首を力任せに振るった。
離れた唇からどちらのものか判別でいない唾液が落ちる。
「・・・テメっ!どういうつもりだっ!!」
ハァハァと荒い息を吐きながら真っ赤な顔をしたサンジがゾロを睨む。
「何度も言わせんな。やらせろ、クソコック」
ぐいっと腰を引かれて高ぶった熱を強く押し付けられる。
憶えのあるその熱の意味にサンジはカッと羞恥で顔を瞬時に染めた。
「テメェの中に挿れさせろ。突いて擦って中に全部出させろ」
「テメェっ!」
「いいのか?テメェが拒めばどうなるか、わかってんのか?」
「・・・っ!」
抱き寄せられたまま至近距離に顔を寄せてゾロが笑う。
わかっているのかと。
もう一度呟いて、サンジの細い首筋に熱い手を添えた。
たぶん、今のこの状況なら悔しいがサンジを気絶させることなんて簡単なことだろう。
ゾロだって男だ。
男のサンジを抱くよりも柔らかで甘い匂いを発するレディを抱くほうが言いに決まってる。
自分がここで拒んだら、ゾロが向かうのはきっと女部屋だ。
たとえば。
理性を失ったゾロがルフィを倒してしまったら?
だれがか弱いレディを守ると言うのだろう。
「・・・クソっ!」
ポスっとゾロの肩に額を突いてサンジが悔しそうに呟いた。
残された道はひとつ。
「クソ剣士・・・テメェ憶えてやがれ!」
観念したように上げた顔は耳まで赤く。
「うし!やるか」
理性を失いかけているくせに嬉しそうにゾロが笑って再びサンジの唇に己のそれを重ねた。
こんなことってあるのかと。
流されたままキスを受け入れてサンジはちょっぴり自分の運命を呪ったりした。
男に欲の対象に見られることはあっても受け入れたことなんて一度もない。
自他共に認める女好きなのだ。
こんなふうに男の身体に抱きしめられる日が来るなんて思ってもいなかった。
いったいなんでこんなことになったのか。
考えようにも的確なポイントで攻めてくるゾロの器用な舌に翻弄されて、サンジは何も考えられなくなった。


「っ・・・あぁ・・・」
体の内側に注がれる熱にサンジが小さく体を震わせた。
もう何度目になるかわからないその飛沫はドロリと繋がった箇所から溢れ出す。
それなのに。
体の中に埋め込まれたゾロの分身はまた硬さを取り戻し、サンジの中を蹂躙しようと蠢きだす。
「あっ・・・!もう・・・や、だ・・・っ!」
そう懇願するも、ゾロは熱い両手をサンジの腰に添えて何ひとつ聞き入れませんと言わんばかりに強く腰を打ち付けた。
「んぁっ!!」
強い衝撃にサンジの体が仰け反る。
それを合図にするように再びゾロはガンガンと腰を打ち付け始めた。
もう、本当に嫌なのだ。
こんな感覚は知らない。
与えられ、奪われて、何もかもわからなくなるこんな快楽は生まれて一度も味わったことがない。
体内に穿たれたゾロの熱は的確にサンジが感じる場所を攻めてくる。
始めに感じた痛みはすでに忘れてしまった。
勝手に媚薬を飲んで、勝手なことを言って。
レディを守る為にその勝手を飲んだはずなのに、いつの間にかその理由さえを忘れて喘いでいる。
痛みをやり過ごせばそれで終わると思っていたのに。
起きたら思いっきり蹴って、全てを忘れようと決めていたのに。
それなのに。
「や・・・んぁ・・!」
「はっ、すげっ・・・テメェの中、キュウキュウだな」
「やっ・・・!ウソ・・・だ、あぁ・・・」
「ウソじゃねぇ・・・見ろよ、イってもねぇのにダラダラ零してんぞ・・・」
ペロリと唇を舐めてゾロがやらしくそう告げる。
足を限界まで広げられてサンジに見えるように腰を少しだけ持ち上げた。
見えるのは繋がった箇所と触れられてもいないのに限界まで勃起した己自身。
突き上げられるたびに震えて、尖端から蜜を零している。
「すげ・・・感じるんだな・・・」
ククっと笑ってゾロは律動をさらに強くする。
的確に感じる箇所を狙って腰を打ちつけるその動きに翻弄されて、サンジは身も世もなく悶え、喘いだ。

あぁ、神様。
俺の頭はもう相当いかれちまった。
真っ直ぐに見下ろされるゾロの視線の熱さにさえ興奮して、体の中が熱くなる。
こんな感覚は知らない。
生まれて一度も感じたことのない激しい熱情。
翻弄されているのは体なのか心なのか。
その区別さえわからなくなるほど、いかれてしまった。

「ッ・・・あぁ!!」
ビクリと体を小さく震わせてサンジは触れられてもいないのに先端から勢いよく白い飛沫を垂らした。
イッてる、と気がつく暇もなくゾロの律動は速くなる。
嫌だと拒絶しようと伸ばした手は無意識に男の硬い背中に回り、ただきつ過ぎる快楽の波に飲み込まれないように縋りついた。
答えるようにゾロがサンジの体を抱きしめる。
耳元で聞こえる荒い息。
縋りついた体温の高さ。
視界に見えるのは見慣れた天井とユラユラ揺れる緑色。
世界はまさにゾロだけで。
信じるものも、触れるもの、世界を構築する全てがこの熱い男の中にあるような錯覚に陥る。
サンジの世界を牛耳るのは神ではなくゾロなのだ。
祈りも虚しく、ただ与えられるままに翻弄されて、この身を差し出すしかない。
痛いほどの快楽からはもうきっと逃げ出すことは不可能なのだ。
「サンジ・・・」
快楽で朦朧とした頭に最後に響いた声は現実か幻か。
それすらもわからないまま、サンジはゾロに翻弄され、縋りつき、そして意識を手放した。


煌々と蛍光灯の電気が灯るラウンジでグビグビと酒を煽る。
外は未だに雪がヒラヒラと静かに降り続け、街灯のない島なのに月明かりを反射してぼんやりとした明るさを島中に齎している。
ゾロは何本目になるかわからない酒瓶を再び煽った。
勝手に酒を飲んでも、瓶ごと口をつけても文句を言う男は今は静かに眠っている。
いや、眠っているというよりも気絶したという表現が正解だろう。
ゾロは煽っていた酒瓶を一旦床に置いて、隣でぐったりと床に寝転ぶサンジに視線を向けた。
超絶にエロかった。
涙で濡れた碧色の瞳も、行為で揺れる金糸の髪も、細く白い体も、そして快楽で鳴く声も。
何もかも想像以上にエロく淫らだった。
それに・・・
(何度もケツでイキやがった・・・)
そっと手を伸ばし金糸の髪を梳く。
サラサラと髪がゾロの動きに合わせて揺れる。
だいたい媚薬だかなんだか知らないがそんなものにゾロが惑わされるはずがない。
実なんて食わなくてもサンジを目の前にしたらゾロの理性はいつも切れる寸前だったのだから。
もともと目的はひとつだった。
そしてそれは何の問題もなく遂行された。
ルフィが赤い実を拾い、それをゾロの目の前に落としていった時からゾロはこの計画を思い浮かべていたのだ。

まだ海賊狩りとして一人で旅をしていた時。
ゾロは実際にこの実を食った人間を見たことがあった。記憶は曖昧だが、たぶんどこかの島の娼婦だったと思う。
出せてスッキリすればいいと思っていたゾロにとって、赤い実を飲んで乱れる女なんて正直どうでもよかった。
しかし、こんなところでその一瞬の知識が活躍できるなんて。
どんな形にせよいずれ手に入れようと目論んでいたゾロにとって赤い実はチャンスを齎してくれた幸運の実だった。
サンジの考えること、それによる行動、そして言いくるめる台詞。
全てを推測するのは手に取るように簡単だった。
自分では気がついていないだろうが、この金髪の頭の中はとっても簡単な構造でできている。
何をしたらどう返ってくるかなんてずっと見ていたゾロにとって簡単に予測できた。
実を拾った瞬間。
一瞬でこの男を手に入れるシナリオを考えたのだ。
そして。
思ったとおりサンジはゾロを食い止める一番初めの役を演じてくれた。

手段なんて選んでられない。
初めて会った時からどうしたらこの男が自分の元まで墜ちてくるのかそればかり考えていた。
なんだってする。
だからコイツを俺に寄こせと見えない何かに望んだこともあった。
叶わないと知っていたからこそ、そんな馬鹿げたこともした。
それが、だ。
たったひとつの実でサンジはゾロの腕の中に墜ちてきた。
やっと手に入れたのだ。
これで俺のものになった。
たとえ体だけだとしてももう逃がさない。
教え込まれた快楽からきっとサンジは逃げられない。
心は後から手にいれればいい。

サンジはぐったりとその細い肢体をラウンジの床に投げ出して、悪魔からか弱いレディを守ったことだけを救いに眠りに落ちている。
騙されたなんて微塵も思っていないだろう。
ゾロはニヤリと口角を上げて微笑むと、そっと梳いていた髪を掻き揚げてその横顔にキスをした。


END


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